マジックソフトウェア・ジャパン株式会社
2005年9月

インターネットリクエスタ for Linux
Ver 9.40J SP3b 追加情報


本文書には、Magic eBusiness Platform(以下 Magic と表記)インターネットリクエスタ for Linux Ver 9.40J SP3b として提供されたプログラム(以下 「本モジュール」と表記)に関して、動作環境やインストール方法等の情報が記述されています。


本モジュールについて

インターネットリクエスタとは、Magic Application Server を使ってWeb対応アプリケーションを作成する場合に、Webサーバ側に必要となるモジュールであり、WebブラウザからWebサーバ経由で送られてきた、Magicプログラム実行のリクエストを受け付け、Magic Request Broker (MRB)にリクエストを送付するモジュールです。

本モジュールでは、LinuxマシンをWebサーバとしてのみ使い、MRBおよびMagicアプリケーションサーバは別マシン (Windows、iSeries あるいは別のLinuxマシン)で実行することを前提として、Webサーバ側で必要となるモジュール類のみを提供しています。

実際のWeb対応のMagic アプリケーションを実行するには、MRB および Magic Application Server が別途必要です。

なお、ここではWebサーバとして Apache 2.0 をデフォルトの設定で利用することを仮定して説明しています。それ以外のWebサーバを利用する場合、あるいはApache2.0 をデフォルト以外の設定で使う場合には、適宜読み替えて同等の設定を行ってください。


動作環境

本モジュールは以下の環境で動作します。

Magic Application Server バージョン Ver9.40J SP3x (Windows、Linux、iSeries版)
Linux ディストリビューション Redhat Enterprise Linux 3 および 4 (いずれも、IA-32アーキテクチャのみサポート)
Apache専用リクエスタが対応するApacheバージョン Apache 1.3 および Apache 2.0以降


インストール方法

提供モジュール

モジュール名  説 明
readme_linuxrequester.htm 本ファイル
mgrequester.tgz CGIリクエスタ、Apacheリクエスタ (TAR+GZ形式)
magic94utils.tgz ブラウザクライアント用モジュール (TAR+GZ形式)

Apache Webサーバ側の設定

以下の設定では、Webサーバの管理するディレクトリ (/var/www および /etc/httpd など)を扱うので、管理者権限のあるユーザで行ってください。

設定(1): CGIリクエスタ、Apacheリクエスタ共通

STEP 1: 仮想ルートディレクトリに対応するディレクトリ (/var/www/html) の下に、ブラウザクライアント用モジュールの圧縮ファイル magic94utils.tgz を展開します。magic94utils というサブディレクトリが作成され、その下にファイルが展開されます。

STEP 2: このディレクトリを 仮想ディレクトリ /Magic94Utils としてアクセスできるよう、 /etc/httpd/conf.d に magic94.conf というファイルを作成し、以下のディレクティブを書込みます。

Alias /Magic94Utils "/var/www/html/magic94utils/"

<Directory  "/var/www/html/magic94utils/">
    Options Indexes MultiViews
    AllowOverride None
    Order allow,deny
    Allow from all
</Directory>

STEP 3:  (ブラウザクライアントを使う場合のみ) ブラウザクライアントを使う場合には、ブラウザクライアント用のキャッシュディレクトリを、WebサーバとMagic Application Server で共有しておく必要があります。NFSあるいはSAMBAを用いてキャッシュ用ディレクトリを双方のマシンから読み込めるようにしておいてください。

MRBおよびアプリケーションサーバとして Magic for iSeries を使う場合には、設定方法が Magic for iSeries 製品に添付の iSeries 開発ガイド 第6章 インターネットに説明がありますので、そちらを参照してください。

MRBおよびアプリケーションサーバとして Windows 版のMagicを使う場合には、キャッシュディレクトリは Linux 側あるいはWindows側いずれのファイルシステム上に作成することも可能です。

例として、Windows 上のディレクトリ c:\Program Files\Magic\AppServerPlus\Browser_Client_Cache をキャッシュディレクトリとする場合には、次のようにします。

  1. このディレクトリにフォルダの共有を設定します。この共有には、WebサーバとなるLinuxマシンからの読込権限を設定します。
  2. Linuxマシンでは、ディレクトリ /var/www/html/Magic94Cache を作成し、SAMBAを使って上記共有をマウントします。

参考: /var/www/html/Magic94Chache 以外のディレクトリにマウントすることもできますが、その場合には、マウントされたディレクトリが仮想ディレクトリ /Magic94Cache として参照できるよう、/etc/httpd/conf.d/magic94.conf ファイルに仮想ディレクトリ定義を追加してください。例えば、/mnt/MGCache にマウントされたとすると、このディレクトリを仮想ディレクトリ /Magic94Cache としてマップするには、次のようなディレクティブを入れます。

Alias /Magic94Cache "/mnt/MGCache/"

<Directory  "/mnt/MGCache/">
    Options Indexes MultiViews
    AllowOverride None
    Order allow,deny
    Allow from all
</Directory>

参考: マシンをリブートした場合にもキャッシュディレクトリがマウントされるよう、/etc/fstab を設定してください。

STEP 4: 適当なテンポラリディレクトリにリクエスタモジュールの圧縮ファイル mgrequester.tgz を解凍します。以下のファイルが展開されます。
ファイル名 機能
mgrqcgi94 CGIリクエスタ。
mod_V2_mgrequest94.so Apache 2用リクエスタ。
mod_mgrequest94.so Apache 1.3用リクエスタ。(SSLサポートあり)
mod_mgrequest94.so.NO_EAPI Apache 1.3用リクエスタ。(SSLサポートなし)
MGREQ.INI 共通リクエスタ設定ファイル。

※ この後の処理は、CGI リクエスタを使う場合と Apache リクエスタを使う場合とで異なります。以下、それぞれの設定に進んでください。

設定(2): CGIリクエスタ mgrqcgi94 を使う場合

STEP 1: /var/www/cgi-bin に、上で解凍した mgrqcgi94 と MGREQ.INI をコピーします。

STEP 2: MGREQ.INI の MessagingServer にMRBを稼動させるマシンのホスト名とMRBのポート番号を設定します。(例: MessagingServer = mrb_host/3300)

参考: MRBのホスト名は、あらかじめ /etc/hosts に設定しておいてください。

STEP 3: 設定を有効にするため、Apache をリスタートします。

設定(3): Apahceリクエスタを使う場合

参考: Apacheリクエスタを使用する場合は、ApacheをDSO (Dynamic Shared Object)オプション付きでコンパイルしておく必要があります。RHEL3, 4 のディストリビューションに同梱されているApache2サーバはDSOオプション付きでコンパイルされています。

ここでは、Apache2 を使う場合について説明します。

STEP 1: Apacheリクエスタのモジュール mod_V2_mgrequest94.so および MGREQ.INI を、Apacheモジュール用のディレクトリ /etc/httpd/modules にコピーします。

STEP 2: MGREQ.INI の MessagingServer にMRBを稼動させるマシンのホスト名とMRBのポート番号を設定します。(例: MessagingServer = mrb_host/3300)

参考: MRBのホスト名は、あらかじめ /etc/hosts に設定しておいてください。

STEP 3: このモジュールが有効になるよう、/etc/httpd/conf.d/magic94.conf に以下のディレクティブを追加します。

LoadModule mgrequest9_module modules/mod_mgrequest94.so

<Location /mgrequest9>
    SetHandler mgrequest9-handler
</Location>

SetEnv MGREQ_INI_PATH /etc/httpd/modules

最終行の MGREQ_INI_PATH には、MGREQ.INI が格納されているパスを設定します。

STEP 4: 設定を有効にするため、Apache をリスタートします。

Magic側の設定とアプリケーションのURL

設定(1): 共通設定

MAGIC.INI の [MAGIC_ENV] に以下の設定をします。

WebDocumentAlias = /Magic94Utils
CTLCacheFilesAlias = /Magic94Cache

設定(2): CGIリクエスタを使う場合

MAGIC.INI の [MAGIC_ENV] に以下の設定をします。

InternetDispatcherPath = /cgi-bin/mgrqcgi94

Magic からCGIリクエスタを呼ぶ場合、以下のようなURLになります。

http://server_name/cgi-bin/mgrqcgi94?appname=example1&prgname=prog1

設定(3): Apahceリクエスタを使う場合

MAGIC.INI の [MAGIC_ENV] に以下の設定をします。

InternetDispatcherPath = /mgrequest9

Magic からApacheリクエスタを呼ぶ場合、以下のようなURLになります。

http://server_name/mgrequest9?appname=example1&prgname=prog1


制限事項及び留意事項

以上