SAP Business Oneで基幹システムを刷新
株式会社ミントウェーブは、2008年7月に、高岳製作所グループの旧ミントウェーブとタカック・システム開発の2社が合併してできた会社です。そして翌8月には、SAPジャパンのERP製品「SAP Business One」をベースとする基幹システムの全面的な再構築を計画しました。
この素早い意思決定は、新会社の事業分野が、シンクライアントの製造・販売、システム構築・運用サービス、電力系システムの工事・サービスと多岐にわたり、かつ、それらの事業に対応する業務システムが合併前に作られたそれぞれのシステムであったため、業務効率化の必要から行われたものです。もう1つは、親会社の高岳製作所が、「SAP ERP」を使った新基幹システムを2007年5月から稼働させており、「グループ会社の基幹システムも、SAPで構築していく方針でした。」(常務取締役の毛受(めんじょう)重久氏。高岳製作所の情報システム部長を兼任)という背景もありました。
「SAP ERPの導入は、全国の生産拠点の集約化や業務改革も併せて行うという大がかりなプロジェクトであったが、「アドオン禁止」の方針を徹底したため、ノントラブルのサービスインでした。その後、マスターデータの整備やユーザーサポートを自社で行い、ノウハウを蓄積しました。それらを活かして、ミントウェーブの基幹システムも、SAP Business Oneを使って自社で再構築することにしました」と毛受氏は振り返ります。
Notes/Dominoで業務アプリケーションを開発
ただし、SAP Business Oneは、購買依頼管理や業務ワークフローなどをカバーしていません。そこで、ワークフローの業務として案件管理や見積管理のシステムを含めてLotus Notes/Dominoで開発し、Notes/ Domino側システムとSAP Business Oneを何らかの形で連携させる方法で対応することにしました。
Notes/Dominoで業務アプリケーションを開発することにしたのは、高岳製作所グループが10年以上Notes/Dominoを利用してきたユーザーであり、さらに出退勤&プロジェクト管理システム「T-Notes for Domino」などの自社開発パッケージを持ち、Notes/DominoでSI事業を展開するなど得意のツールであったからです。
「Notesはユーザーが慣れているので、特に多数のユーザーが利用することになる案件管理や見積管理などのアプリケーションについては積極的にNotes/Dominoで開発し、SAP Business Oneの機能を補完することにしました」とビジネスシステム事業部ERP推進チームの青木浩チームリーダーは説明します。
システム連携ツールにMagic jBOLTを採用
一方、NotesとSAP Business Oneを連携させるツールについては、3種類の市販製品を検討しました。その結果、マジックソフトウェア・ジャパンのMagic jBOLT(以下、jBOLT)を採用しています。
「他の2製品は、連携アダプタの種類が少なかったり、アダプタ類は数多くあってもそれらを使うごとに高額のオプション料金がかかるなどの難点がありました。その点、jBOLTには豊富なアダプタ類が標準品として揃っていて、かつ短期間で開発できると感じました」(青木氏)
jBOLTの50種類以上のアダプタの中にはNotes用とSAP Business One用のアダプタがあり、NotesデータをjBOLTを介してSAP Business Oneと双方向で連携することができます。
例えば、「案件管理システム」は、案件名、得意先名、受注確度、ステータス、進捗状況などを管理するシステムですが、これらのデータはNotesアダプタを介してSAP Business One上の「販売案件管理」へ送られます。また、工数の発生する案件データはNotes上の「出退勤&プロジェクト管理システム」と連携し、承認済みのプロジェクトはSAP Business Oneの「プロジェクト定義」へ反映されます。さらに、「見積管理システム」では、案件データに基づき担当者により見積りが起票され、申請―承認のワークフローを経て、SAP Business One上の「販売見積」に送信される仕組みです。さらに、既存のNotes/Domino「経費生産システム」もSAP Business Oneと連携させ、情報資産の有効活用ができました。
わずか3週間で連携システムを構築
jBOLTの導入・セットアップが2009年3月中旬。そして約3週間後の4月には、サービスインし、SAP Business OneとNotes/Dominoアプリケーションの連携をスタートさせています。
「サービスインの予定日まで時間がなかったので、Notes/DominoとSAP Business Oneの連携で実現したいことをマジックソフトウェア・ジャパンのコンサルタントに伝えました。そこで、手厚い連携方法の指導を受け、Notes/Dominoアプリケーションの改修は自社で行うというやり方で、両社の得意分野の作業を並行して進めました。その結果、短期間で作業を進めることができました。jBOLTでの設定作業は視覚的に行えるので、連携を簡単に設定できました。」(ビジネスシステム事業部ERP推進チームの青木武範氏)
高岳製作所グループのシステム化も担当する同社は、今後、グループ各社の基幹再構築を進める計画です。その中で、今回のjBOLTの経験は、「今後、大いに活用する場面が出てくる」とビジネスシステム事業部長の高崎裕二氏は、次のように語ります。
「グループ各社は連結決算の対象であるので、SAP ERPとの会計的な連携が必要になります。また、グループ各社が事業面で連動し、より高いシナジー効果を生み出していくには、会社間を密接につなぐシステム連携が不可欠です。こうした場面ではjBOLTは必須であり、大きな可能性を持っていると感じています。」
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| 図 ミントウェーブのjBOLTを活用したSAP Business OneとNotes/Dominoの連携システム |
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