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株式会社テクノ菱和
ここ数年、内需の冷え込みで厳しさを増す建設業界。それだけに、これまでは請負制度という業界独特の慣行のゆえに弱点とされてきた原価管理、財務管理の難しさを克服し、経営体質を強化することが急務になっています。クリーンシステムや省エネルギーシステムといった最先端のシステムをはじめとする空調設備の施工で官公庁、産業界から高い評価を得ている株式会社テクノ菱和(本社・東京都港区南青山、林昭八郎社長)では、今春からdbMAGICで構築したWAN対応の大規模な3階層建設業総合支援システム「TRON」を稼働させ、経営の一層の効率化に取り組んでいます。
建設業の“ノアの箱船”、
全社的な生産性向上に貢献 WAN対応の大規模3階層総合業務支援システム
ハルシステム設計が「NOAA」を基にdbMAGICで開発
「トップ21」プロジェクトの柱として
「TRON」プロジェクトを推進

本社システム部長 中野 康彦氏 |
テクノ菱和では現在、全社を挙げて、社員一人一人の生産性の向上により業界のトップ・カンパニーを目指す「トップ21」プロジェクトを推進しています。その柱のひとつが、基幹の勘定系システムを抜本的に再編・強化する「TRON」プロジェクトです。テクノ菱和ではこれまで基幹業務システムをCOBOLで開発、UNIX系電算機で運用していました。しかし、電算機がハード的に古くなった上、「多様化し高度化する現実の業務に比べると融通の利かない固いシステムになっていました」(本社システム部・中野康彦部長)。また、社員の潜在能力を引き出し、効率的な業務遂行を支援するためのエンドユーザー・コンピューティングの実現にも支障をきたすようになりました。
例えば、営業マンが営業商談件数、商談成立件数を増やすために『情報武装化』しようとしても、データをプリントアウトしてパソコンに再入力する手間が必要になるなど、大変な煩わしさが伴うのです。これでは、トップ21の推進はおぼつきません。勘定系基幹システムの再編はトップ21の推進に不可欠です。このため、中野部長をはじめとするシステム再編チームは、(1)性能とコストのトータルバランスが良いこと(2)現場の要求を即座に反映できるプロトタイプでの開発が可能であり、完成したシステムも業務の高度化・多様化に柔軟に対応できること(3)請負制度を柱とする建設業務を熟知し、業務を効率化できること(4)全社員によるエンドユーザー・コンピューティングを支援できること-などを要件として、開発ツールやシステムの選定に取り掛かりました。今から3年前のことです。
請負制度など建設業務を熟知した
システム現場を知り尽くしたエキスパートが構築
最も重要だったのは、新システムが「建設業界に独特な請負制度を熟知したうえで、効率的な原価管理、財務管理ができるかどうかということでした」(中野部長)。あくまでも、ソフト技術者が建設業務をかじって作ったシステムではなく、建設業務のベテランが最先端のコンピューター・テクノロジーを駆使して構築したシステムでなければなりませんでした。その結果、慎重の上にも慎重を期して再編チームが選んだパートナーが株式会社ハルシステム設計(東京都台東区)だったのです。
ハルシステム設計は建設業務とコンピューターによるシステム開発のノウハウの双方を、現場で知り尽くしたエキスパートによって設立された建設業専門の経営システム・デザイナーです。同社は建設業の現状分析から生まれ、業界では圧倒的な支持を受けている戦略的建設業総合支援システム「NOAA」の開発で知られています。
「勘定系システムは一から作り始めると大変なコストが掛かりますし、でき上がった頃には業務が変わっていて古くなっていたなんてことになったら、笑おうにも笑えません。その点、ハルシステム設計さんのDOS版NOAAは社内の業務に相当マッチしていましたし、Windows版NOAAの開発も進めていると聞きましたので、それなら社員もExcelやWordと連動させてエンドユーザー・コンピューティングが可能になると思い、安心しました。それに、建設業務の原価管理や財務管理のシステムの開発になると業界も広いようで狭いもので、必ずハルシステム設計さんに行き着くんですね」と中野部長。
開発は半年間と
極めてスピーディー
1995年の末にはNOAAを土台としてテクノ菱和専用のオリジナルNOAA「TRON」を開発することを決定、翌96年から業務分析、システム分析に取り掛かりました。システム開発の前に建設業務、システム構築の経験豊富なスタッフが業務の改善からコンピューターシステムの設計に至るまで幅広いコンサルティング活動を行えるのも、ハルシステム設計ならではのきめ細かなサービスです。システム設計完了後、実際に開発に取り組んだ期間は約半年間で、97年秋には全容がほぼ出そろいました。
TRONは本社に4CPU(PentiumII)対応のTRONサーバ(Windows NTサーバ)、東京支店をはじめとする7支店には2CPU対応のTRONサーバ、そして全国27営業所にもTRONサーバを配置し、各サーバにノート型を中心に約300台のクライアント・パソコンを接続した大規模なWAN対応建設業総合支援システムです。そのサブシステムは、予算作成から発注、請求、入金、支払いに至る全業務を現場レベルでトータルに管理できる原価管理システムと、原価管理システムに連動して部門別、工事別、取引先別に財務状況を管理できる建設財務システムを中核に、営業、経営を支援するシステムからなります。
プロトタイプ開発でユーザーに安心感
印刷ユーティリティ「dbFORM」も重宝

株式会社ハルシステム設計
開発部マネージャー 小島 亮氏 |
ハルシステム設計ではDOS版の頃から、(1)パソコンのベンダーを問わないマルチベンダーである(2)コーディングレスのプログラミングが可能で現場での開発に耐えられる本格的なRADツール(3)開発効率が高く、保守性も良い-などの理由からdbMAGICを主力開発ツールとして採用しています。今回もWindows版のdbMAGICで開発しましたが、開発マネージャーの小島亮氏は、「dbMAGICを活用した3階層システムとして構築し、分散処理を積極的に活用しながらネットワークトラフィックとパフォーマンスのボトルネックを回避しました。また、試作システムを現場で実演し、ニーズに応じて柔軟に作り替えるプロトタイプ型の開発を行うことができましたので、テクノ菱和さんとの連携もスムースに行うことができたと思います。付け加えておきたいのは、dbMAGIC専用の印刷ユーティリティ、dbFORMも200種以上の複雑で多様な帳票を美しくデザインし、きれいに印刷するのに大変役立ったことです」と振り返って下さいました。
TRONシステムは今年1月からテスト運行を開始、4月から本格稼働する計画です。「財務状況の把握と管理が素早くできるようになりましたし、原価管理も現場の担当者がリアルタイムでできるようになりましたので、管理職には管理職なりに、また現場担当者も現場担当者なりにエンドユーザー・コンピューティングに役立てています。全社的な生産向上にも投資以上の効果が出てくると見ています」と中野部長。
今後は「現場の担当者に携帯情報端末を持たせて、生産性のさらなる向上を期していきたいと思っています」。TRONプロジェクトのフェーズⅡ(第2局面)が始まるのもすぐでしょう。
株式会社テクノ菱和
〒107‐0062
東京都港区南青山2丁目3番6号
TEL03(3402)7090
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あるゆる産業分野の多様なニーズに応え
高度な環境技術をシステムで提供
1949年12月設立、96年12月東証2部上場。工場用空調設備をはじめ、超低温冷却装置、恒温恒湿装置、産業用冷凍冷蔵装置などの供給を通じて、電子、精密、化学、輸送機、航空、印刷、食品など、あらゆる産業分野の発展に貢献しています。
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